2014年4月5日土曜日

茨木のり子詩集


 『茨木のり子詩集』 谷川俊太郎選 岩波文庫 700円+税

 ほうや草紙――貘さんに――

茨木さんはもっと馬鹿げた詩を書くべきだよ
たとえばさ 自分のおしっこだってなんだって
谷川俊太郎氏はそういうのです
そんなこと自分はあんまりうたわないくせにです
呵々大笑しつつ まったく別の日に
飯島耕一氏も同じようなことを言うのです
だからというわけではけっしてなく
貘さんの詩をけんきゅうする必要が生じて
一つ残らず読んだところ
ああ 馬鹿馬鹿しくも 高貴な絶品が
惜しげもなく浜辺に散乱しているのを見つけました

(略)……

《選者のことば》
初々しさ  谷川俊太郎
……
 何でも言える親しいおつきあいをしていましたから、時折私は苦言を呈しました。例えば有名な「わたしが一番きれいだったとき」の、第五、第六、最終節はないほうがいいとか、「倚りかからず」より「青梅街道」のほうが好きだとか、茨木さんは不満顔ながら素直に聞いてくれました。
 その青梅街道を我が家から西へ二十分ほど車で走って、何度も茨木家を訪ねました。「時代おくれ」を楽しんでいるような静かな室内で、もうお婆さんのはずなのに、茨木さんはいつまでも初々しかった。

《対談》
美しい言葉を求めて  茨木のり子・大岡信

水音たかく――解説に代えて  小池昌代

 本屋で書店員に〈勇を鼓して〉詩集のコーナーを尋ねたら刺繍のところに案内された、という詩がある。

 茨木のり子展 419日~629日 世田谷文学館


(平野)
神戸新聞一面に「海文堂復活 神戸市が検討」の文字
記事はまだ読んでいないのですが、4日遅れのエイプリール・フールか?
 こっちはホンマどえす。
 特報 海文堂書店100周年企画
 海文堂生誕まつり「99+1」 
記念展 5月31日(土)~6月11日(水)
ギャラリー島田 1階deux

海文堂ギャラリー&ギャラリー島田ゆかりの芸術家作品展(展示と販売)。
海文堂書店の歩みを写真と資料で紹介。
海文堂書店関連の出版物販売。
○100周年記念ポストカード作成・販売。
土日限定「古本市」。

 【海】は昨年9月に閉店いたしましたが、本年6月1日が創業100年に当たります。
無くなってしまったものをあれこれ言わしてもらいます。ジタバタドタバタいたします。負け犬の遠吠えはしつこいどえす。