2015年3月20日金曜日

あの日からの憂鬱


 しりあがり寿 『あの日からの憂鬱』 KADOKAWA 740円+税

 3.11から4年。朝日新聞夕刊「地球防衛家のヒトビト」、『コミックビーム』掲載の短篇、描きおろしなど、ギャグあり、幻想物語ありの作品集。

 
「地球防衛家のヒトビト」より(セリフのみ)

ママ「原発の汚染水ってそうとう大変なんだろ?」
パパ「例えばウチでいえば……トイレで使った水を下水に流せなくて、とりあえずタンクにためてたけど、今や家の中いっぱいで増え続けているってカンジかなー」
ママ「ぞ~」

 最近読んだ雑誌から。

 今、主な原発推進国は、基本的に核兵器を持っている国です。だから核兵器を維持していくためには、原子力に関する技術、それからウラン濃縮のための施設などを維持していかなければいけないのですが、それを軍だけで維持するにはものすごくお金がかかるんです。でも電力産業という非常に大きな器の中で維持していくことができれば、国が税金を使わなくてもかなり楽になるので、そういう理由で原発推進の立場を取っている国は多いです。(先進国以外でも原発を持っているし、持ちたいと考えている。基本的に核技術を持ちたいから。原爆の入り口としてまず原発)
 このような事実から考えると、あきらかに安倍さんは核兵器を持ちたいんです。
(古賀茂明インタビュー「日本の新しい可能性を創り出す再生可能エネルギー」 『熱風 GHIBLI2015.2月号 スタジオジブリ)
 
 福井県高浜原発が年内再稼働を目指しているが、

 福島県の面積は広い。どれくらい広いかというと、福井県、京都府、滋賀県、大阪府の一部を合わせてようやく同程度になる。つまり若狭の原発は大都市にとても近いのだ。福島第一原発から福島市までの距離は約60キロ、一方、高浜原発から福井県庁までは88キロだが、なんと京都府・舞鶴市役所までは11キロ、京都府庁まで60キロ、滋賀県庁まで66キロで、大阪市役所までは92キロとなる。
「福井県庁より京都府庁や滋賀県庁の方が近いのに、周辺自治体には再稼働に対して発言権がない。各地の避難計画もあまりにずさんです」
 高浜原発の地元である高浜市では、再稼働に向けた公聴会や説明会は152月現在、一度も行われていない。
(「ビッグイシュー・アイ 大島堅一さんに聞く」 『ビッグイシュー日本版』VOL.259 ビッグイシュー日本)

(平野)