2015年6月13日土曜日

本の雑誌 7月号


  『本の雑誌』7月号 本の雑誌社 667円+税
特集=これからの「本屋」の話をしよう!

おじさん二人組、啓文社に行く!
町から本屋が消えるということ
フリーランス書店員走る!
なぜ本屋は儲からないのか 現代本屋フトコロ事情
僕が書店を続けるわけ
 他、大阪「スタンダードブックストア」代表インタビュー、ニューウェーブ書店店長座談会。

「町から本屋が消えるということ」 石橋毅史

海文堂書店がなくなって1年半の神戸元町商店街をルポ。商店街の皆さんがインタビューに答えてくれている。

「困ってますよ」
「最近はもう、あまり買わないです」
「みんな店がなくなると寂しがってみせるけど、いらんからなくなったでしょ?」

 盛況に見える商店街だが、ある跡継ぎ経営者が「あと二十年したらつぶれるんです、この商店街」と厳しい現実を語る。

 石橋は福岡元店長と私にも取材してくれたが、
《答えるのは福岡ばかりで、終始、話は途切れがちであった。》
 それでも石橋は海文堂の本『海の本屋のはなし』(苦楽堂、7月刊)に触れてくれている。

 近所の喫茶店主が石橋に語る。

「ええか。海文堂は、本屋やないで! 海から生まれた文化の歴史を、丸ごと請け負ってきた店や。そういう歴史を背負ってない本屋なんて、ナンボあったって、なんの意味もあらへん。(後略)」

(平野)